「余るクジラ肉」、「国民はクジラなんて食べたくない」という証拠が在庫量ですか?ハァ(--;)味に関してもここにて終止符を。
前回に続いて今回の記事も一昨年から去年にかけて親米左翼の朝日新聞が書いた記事です。親米ですから当然捕鯨に関しても反捕鯨で載せる記事も当然アメリカとタッグを組む形で反捕鯨なんですな。とはいえ、これから取り上げる問題の記事は朝日新聞の記者が取り上げた記事ではなく、「環境派」を自称する割にはクジラを見る限り、「環境」とは無関係で無意味なるものを書いたフリーライター佐久間淳子氏のレポートなのですが、これを朝日新聞は2006年9月9日の夕刊で取り上げたわけです。その内容とは『クジラ余っても高い』『在庫は1年分』という記事なんですな。これを元に「日本人はクジラを食べたくないのにとる量ばかり増やしている」といいたいわけだったのですが、この真相についてJ-Castニュースが水産庁に直接取材してものの見事にこれが反捕鯨派の煽り報道であったことが証明されてしまいました。以下はJ-Castニュースからの引用。
クジラ在庫 「ダブつき」の真相
http://www.j-cast.com/2006/09/14002955.html
「クジラの肉が売れなくて余っているんだって」。そんな話がネット上のブログなどで飛び交っている。きっかけは朝日新聞2006年9月9日夕刊の『クジラ余っても高い』『在庫は1年分』という見出しの記事だ。来年は調査捕鯨の捕獲量が拡大されるというのだが、ホントに余っているのか?という内容の記事です。そもそも年に二回しか水揚げされないクジラを一年に渡って効率よく消費しなければならないのですから常に在庫を抱えていなければなりません。しかも捕鯨も先行きが不安定なのですから長期保存を前提に行わなければ鯨肉の在庫はすぐに尽きてしまいます。朝日新聞には、
「調査捕鯨の拡大で鯨肉の供給は10年前の倍以上になった。しかし、商業捕鯨停止以降の約20年の間に、大半の水産卸が鯨肉を扱わなくなり、流通が追いつかなくなった。このため昨年末で年間供給量に匹敵する約3,900トンの在庫が積み上がった」
と書かれている。
調査捕鯨での捕獲高は昨年約4,000トンだから、そのほとんどが売れ残っているかのように見ることもできる。グリーンピース・ジャパンはJ-CASTニュースの取材に答え、
「どれくらい余っているかは年間の時期によって異なりますが、朝日新聞の記事は本当です。我々はこの実態を今年06年6月に開催された第57回国際捕鯨委員会(IWC)に報告し、参加国の方々がとても驚いていました」
と話した。海外では、日本人がクジラを食べるのは伝統的食文化で喜んで食べていると思っていて、だから日本は調査捕鯨を主張するのだと考えていた。だからグリーンピースの報告に驚いたというのだ。
「鯨肉が余っているのに、さらに調査捕鯨を拡大し、無駄な税金がどんどん使われるなんて変だと思いませんか」
「流通のためのストック」と水産庁や業者
水産庁は朝日新聞の記事についてJ-CASTニュースに、「反捕鯨国のメディアが、日本で鯨肉が余っていると伝えているのは知っています。朝日新聞もそれを参考にしたのかもしれませんが、余ってはいません」
とキッパリと答えた。確かに昨年末に3,900トンほどの在庫があったが、それは年間で最もストックを抱える時期で、流通する前だったという。さらに、毎年の調査捕鯨費は50億円~60億円で、うち5億円が税金。残りは鯨肉の販売で賄うため、確実に売れているというのだ。
ある鯨肉中卸大手の担当者も、「我々は販売するためにストックしているのだから、余っているという表現は間違っている」と話した。ただし、商業捕鯨が禁止されて20年になり、クジラの卸業者が激減して、鯨肉の流通が物理的に滞ることもあることは認めた。「値段が下がると不足に」
一方で、若い年代では鯨肉を食べる文化が薄れている。ブログにも「食べたことないんですけど、美味しいんですか?」「もう日本じゃ味を知らない人も多数おられるわけで・・・」などと書き込まれたものもある。水産省は「日本古来からの食文化が廃れては困る」としている。日本捕鯨協会によると、近年は学校給食に鯨肉をメニューに加える動きが出てきて、現在では全国で3,500校にまでなったという。先の卸業者は、「日本人は鯨肉が好きなんです。しかし今、値段を下げたり大手スーパーとの取引を拡大すると供給が追いつかない。やはり、捕鯨再開が待たれているんです」と話している。
--------------------------------------------------------------------------------【訂正】
日本でクジラ肉が余っていることを国際捕鯨委員会に向けて発表したのはグリーンピース・ジャパンではなく、イルカ・クジラとの共存を目指す「イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク」(IKAN)でした。フリーライターの佐久間淳子さんのレポートを記者会見で発表したり、配布したものです。また、「2005年12月末のクジラ肉在庫は3,900トンで、年間で在庫が増える時期」としましたが、農水省の統計によると、05年度の在庫のピークは8月末の4,804トンでした。3,900トンは11月末の数字でした。訂正いたします。
しかも鯨肉というのはただの鯨肉ではなく、鯨ポータルサイトでも見られますとおり一年にかけて数々のイベントや行事に、そして一年を通して消費する鯨肉専門店にかけて出荷しなければなりませんので在庫はなおさら必要とされるわけです。また、近年動物たんぱく質に対してアレルギー反応を起こすアレルギー患者に対しても鯨肉はアレルギー反応を起こさないことで大変好評なわけです。それもそのはず、近年鶏肉は鳥インフルエンザ、牛肉は狂牛病、豚にいたっては豚コレラの問題など、安全で良質な動物蛋白源の提供に問題が生じており、以前にも取り上げましたが地上での過剰生産による限界、および全世界に渡る水産物の消費量拡大は日本国内においてもこれからの食糧確保において重大な問題としてぶつかってしまいます。これまで日本が輸入していた水産物が、他の国へ渡ってしまうことだった十分ありえるわけですからな。
さて、もうひとつ、鯨の味について前回においても取り上げましたし、」九州地方の消費者からは味にばらつきがある」、「加工食品にしてはどうか?」という指摘がありました。しかし、この記事からも分かりますとおり、良質な鯨肉はまだその提供量が足りないことからどうしても受け付ける食材が限られてしまうアレルギー患者や鯨の真の味を知ってもらおうと、施設や飲食店、あるいは食育などのイベントに優先的に出荷されてしまう上に数も他の食材に比べてどうしても足りないので結果的に地元の市場や鮮魚点では良質な鯨肉の数がそろえられなくなってしまうわけです。ただ、年間提供量を冷静に見てみるよく、これだけの量で九州の小売店にまでいきわたったものだなと、逆に感心します。本来ならば小売店に数の問題もあってかなかなかいきわたらないのですが。
さらには加工食品ですが、加工食品の場合は原料が良質で安定していなければならず、この安定した原料を元に安定した味を生産するのが加工食品であって水産物の場合、原料自体が良質でなければ生産できません。これは水産物の劣化が激しいのと、品質が劣化した水産物を良質な加工食品に仕上げることが難しいがゆえに起こってしまうことです。これは缶詰からして同じです。ゆえに安く、品質が安定した原料を使用しない限りは加工食品に加工して売ったとしても元は取れないというわけです。要するに、劣化した鯨肉を加工食品になんてとんでもないということです。
さて、国内における鯨肉の現状というのは上記に書かれているとおりであり、現在においても国民が鯨肉を要求していることが世論調査でも証明されつつあります。また、さらに効率よく消費を高めるためにさまざまな工夫が始まっています。
商業捕鯨への日本国内の支持が増えている - ヤフー世論調査結果
http://www.icrwhale.org/02-A-57.htm
しかし、こういった国民の声やか弱きアレルギー患者の立場をまったく無視して商業捕鯨再開を反対し、挙句の果てに、
いっそこんなのキッパリやめて、余ってるのを100グラム100円ぐらいで放出するってのはどうよ?俺ら貧乏人は飛びつくぜwと発言する人は一件反米とか反戦平和を主張している平和主義者のように見えますが、実は欧米の帝国主義、侵略主義に事大して食べられる食材が限られている弱者から数少ない食材を略奪しようとする、小林よしのり氏のいう親米派ポチ保守など足元にも及ばないほどの親米派であり、帝国主義者、侵略主義者でもあるというわけです。
追記
実は以前に私が始めて主催したオフ会、いわゆる「鯨オフ」なるものを行いました。いわば、鯨肉の美味しさを知ってもらおうと、東京、浅草にある鯨料理専門店、勇新で鯨料理をオフ会参加者に召し上がっていただきました。このオフ会の結果、参加者にとって鯨肉は大変好評でオフ会そのものは成功だったのですが、本文で述べたように現在の日本における鯨肉の現状についての把握が不十分すぎて、結果としてさまざまなクレームがついてしまったというわけです。そういう意味で、あのオフ会は結果的には失敗であり、これは自分の勉強不足による、反省すべき点であったと、J-Castの記事を読むなり、オフ会参加者のクレームを聞く度に改めて実感いたします。鯨肉をはじめとする、安全であり、かつ健全な水産物をいかにして、お客様に届けることができるか。これが鯨肉をはじめとする、水産に関る方々の重大な課題であり、いかにして現状とマスコミによる報道の誤差と誤解を冷静に考察し、後のために対処していくのかも重要な課題であるとも常々思います。未来の水産は明るい。しかし、一つ道を誤れば、水産にとどまらず、それは全人類の食糧危機に直面する事態も招きかねない。そのなかで、水産に対していろいろな角度から応援してくださる皆様に感謝しつつ、水産の今後の未来をよろしくお願いしますm(___)m
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Comments
加工食品の件、よくわかりました。
>年間提供量を冷静に見てみるよく、これだけの量で九州の小売店にまでいきわたったものだなと、逆に感心します。
この発言の真意を説明願いたい。
九州の人間として、引っかかる!!
Posted by: よこまる | February 10, 2007 at 07:48 PM
「九州」発言でとんでもないことになってしまった。
>この発言の真意を説明願いたい。
九州の人間として、引っかかる!!
>九州地方の消費者からは味にばらつきがある」、「加工食品にしてはどうか?」という指摘がありました。
という発言に続いて書いた内容ですね。調査捕鯨によるクジラの水揚げ漁港は厳密に言えば下関だけですね。それが各地の消費地に行渡る訳ですね。
九州でも捕鯨とは深く関りを持つ地域もありますが、現在の鯨肉の流通はブログで述べたとおり、「受け付ける食材が限られてしまうアレルギー患者や鯨の真の味を知ってもらおうと、施設や飲食店、あるいは食育などのイベントに優先的に出荷されてしまう上に数も他の食材に比べてどうしても足りないので結果的に地元の市場や鮮魚点では良質な鯨肉の数がそろえられなくなってしまうわけです。」と述べた後に続いて「九州の小売店」と言ったわけです。九州でもどこでも良かったのですが、先にも述べたように、「九州の方々からのクレーム」に続いた文章であって、厳密に言えば「全国にある各地の小売店にまで」ともいえます。
そもそも、現在の鯨肉生産量だと、せいぜい「水揚げ漁港をはじめとする地元の郷士料理を知ってもらおう」と地元の祭りなどのイベントにまわされてしまって、通常、一般人が買える小売店には行き届かないのですよね。特に良質な物を安定してそろえるという条件がつくと。そういった意味で「捕鯨の歴史とは深く関係がない地域にまで鯨肉が行き渡っている」という意味で述べたわけです。
というわけで、この発言については深く反省し、訂正いたします。「九州をはじめとする全国各地の小売店」と。
Posted by: 水産大国 | February 10, 2007 at 08:15 PM
レスを拝見し,安心しました.
誤読・曲解したくなかったので確認させて頂きましたが,
粗い言葉で迷惑を掛けてしまった点はお詫びします.
Posted by: よこまる | February 11, 2007 at 07:59 PM
僕は外国人で、よく海外のメディアのニュースを読むわけですが、東京でさまざまな店でクジラは販売されているのに、グリーンピースなどの海外NGOが「日本人は誰も食べたくないのに、捕鯨をし続けるのは理解できません」みたいな発言がよくあります。
自分で調べてみました。
実は、最近鯨肉の消費は明らかに増えています。
英語になりますが、僕のURLをどうぞ御覧ください(グラフもあります)
Posted by: david@tokyo | March 10, 2007 at 04:59 PM